社説・コラム

『ひと・とき』 臨床心理士・玉川真里さん 福島と広島 絆育てたい

 元自衛官の臨床心理士として月1回、震災と原発事故の傷痕に向き合う福島県立医科大(福島市)に通い、電話相談による被災者の心のケアを続けている。広島県海田町在住。広島から来たと伝えることもあり、「被爆で苦しみながらも復興を遂げた街として、心の糧にされる実感がある」という。

 3月末、避難指示の一部が解除された福島県飯舘村に、木製の額縁を贈った。広島市の本川護岸にあったポプラの大木(2008年に枯死)を加工した中島憲司さん(73)=安芸区=の手作り。被爆地復興の記憶を宿す品として「ぜひ福島に」と託され、菅野典雄村長に手渡した。

 相談業務を通じ、孤独死やいじめ、多量飲酒など、被災者が抱える深刻な問題に触れてきた。「心の復興はこれからが本番。私にできることを続け、広島とのつながりも育てたい」(石井雄一)

(2017年4月18日朝刊掲載)
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