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神辺被爆者会と合流 福山友の会

 福山市の被爆者や被爆2世で組織する「市原爆被害者友の会」が23日、市内で総会を開き、高齢化で活動継続が困難になっている「市神辺町原爆被害者の会」との合流を決めた。県被団協によると、被爆者団体が合流するケースは初めて。(高本友子)

 市市民参画センター(本町)であった総会には、友の会の15人が参加。藤井悟会長(70)が被害者の会との協議の経過を報告し、全会一致で合流を決めた。来月以降、被害者の会会員に文書で通知する。藤井会長は「被爆者のよりどころをなくさないため、解散は避けなければいけない」と力を込めた。

 被害者の会は、証言集作成などの活動を重ね、会員は約40人。ただ高齢化のため、約2年間、総会を開けていない。

 先月末、藤井会長や県被団協(坪井直理事長)の担当者たちが、被害者の会の藤井清士会長(87)と話し合い、大筋で合流に合意。結論を友の会の総会に委ねていた。

 藤井清士会長は「友の会で活動を続けてほしい」と願う。県被団協の前田耕一郎事務局長は「今後も合流を検討するケースが出てくるのでは」と話していた。

 友の会は活動を支援する若者たち「ピース・メイト(平和の仲間)」を含め、会員55人。慰霊式典の開催や被爆体験の伝承などに取り組んでいる。

(2017年4月24日朝刊掲載)

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