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NPT準備委派遣の盈進高生 「被爆者の声伝えたい」 福山

 福山市千田町の盈進高2年の生徒2人が、5月2日にオーストリア・ウィーンで始まる2020年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第1回準備委員会に派遣される。各国関係者の前で、被爆者から受け継いだ核廃絶の願いを伝える。

 派遣されるのは同校ヒューマンライツ部の高橋悠太部長(16)と後藤泉稀(みずき)さん(16)。世界各国の自治体で構成する平和首長会議(会長・松井一実広島市長)が派遣する県内外の高校生8人のうちの2人となる。

 2人は中学1年で同部に入部。広島市や那覇市の中高生たちとの「核廃絶!ヒロシマ・中高生による署名キャンペーン」に参加し、約4年間署名活動を続けてきた。

 首長会議のフォーラムでの約5分のスピーチでは、被爆者が差別への恐怖の中生きてきた苦しみなどを伝え「核を否定しなければ、核によって人間が否定されてしまう」と訴える。

 高橋部長は「被爆者の核廃絶の願いが僕たちの活動の原点」と話す。後藤さんは「もう誰も同じ思いをしてはならないと話す被爆者の声を伝えたい」と力を込める。9日まで滞在し、地元の若者との交流などを予定している。(高本友子)

(2017年4月26日朝刊掲載)

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