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那須さん、非戦訴え 安保法違憲訴訟 山口地裁で初弁論国は争う構え

 集団的自衛権の行使を容認する安全保障関連法は違憲として、県内の戦争経験者や岩国基地の周辺住民たち116人が1人当たり10万円の損害賠償を国に求めた訴訟の第1回口頭弁論が26日、山口地裁であった。原告の1人で児童文学作家の那須正幹さん(74)=防府市=が「子どもたちが戦争に行かなくてもいい社会にしていただきたい」と意見陳述した。国は争う構え。

 原告側は、安保関連法は、憲法が保障する平和に生きる権利を侵害し、人権を踏みにじると主張。那須さんは幼少時の被爆体験を語り、「戦時下の重苦しい世の中に戻したくない」と訴えた。他に原告1人と代理人弁護士2人が意見を述べた。

 国側は、原告側の訴えは具体性に欠けるとして請求棄却を求めている。

 原告側は次回期日の8月16日までに、十数人の追加提訴を予定している。(佐藤憲佑)

(2017年4月27日朝刊掲載)

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