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海底の「大和」 今の姿伝える 呉 市調査企画展

 呉市が昨年5月に東シナ海で実施した戦艦大和の潜水調査の成果を伝える企画展が26日、呉市宝町の大和ミュージアムで始まった。11月27日まで。

 今回の調査で初めて撮影した探照灯や厚さ41センチの装甲鈑(ばん)などの写真60枚を展示し、2~9分の計4本の映像を上映する。海底に横たわる大和の艦首部分を原寸大模型で再現。右舷側に傾き、茶色く腐食している様子がうかがえる。艦橋の設計原図や乗員の戦死を家族に伝えた「戦没者ノ件通報」の写しなど初公開の資料も並ぶ。

 開幕に先立って記念式典があり、戸高一成館長が「海底の大和は戦争の悲惨さを現代に伝えようとしている。技術の素晴らしさと平和の尊さの両方を考えてほしい」と呼び掛けた。

 さいたま市の主婦岡山佳子さん(63)は「鮮明な映像で、悲惨な状況がよく分かった」と話していた。一般400円、高校生300円、小中学生200円。火曜日休館(祝日を除く)。(今井裕希)

(2017年4月27日朝刊掲載)

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