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村野建築の軌跡たどる 広島市現代美術館 聖堂の図面公開

 日本を代表する建築家の一人、村野藤吾(1891~1984年)の軌跡をたどる「村野藤吾の建築―世界平和記念聖堂を起点に」展が16日、広島市南区の市現代美術館で始まった。同館と中国新聞社の主催で7月9日まで。

 村野は佐賀県出身で、戦前・戦後を通じて大阪を拠点に活動。被爆地広島を象徴する世界平和記念聖堂(中区)をはじめ、宇部市渡辺翁記念会館、大阪新歌舞伎座、東京・日生劇場など個性豊かな建築を数多く手掛けた。同聖堂は2006年、丹下健三の原爆資料館(同)と並んで戦後建築では初の重要文化財に指定された。

 試行錯誤がうかがえる同聖堂の図面を公開。作品ごとの写真や精巧な模型も合わせた約140点で業績を振り返る。「殿敷侃(とのしき・ただし) 逆流の生まれるところ」展も5月21日まで併催している。月曜休館。(上杉智己)

(2017年5月17日朝刊掲載)

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