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本紙の3記者を表彰 科学ジャーナリスト大賞 連載「グレーゾーン」

 優れた科学報道や著作をたたえる日本科学技術ジャーナリスト会議の「科学ジャーナリスト賞2017」の贈呈式が16日、東京都内であった。中国新聞の連載「グレーゾーン 低線量被曝(ひばく)の影響」を執筆した3記者が大賞の盾を受け取った。本紙記者の大賞受賞は初めて。

 担当したヒロシマ平和メディアセンターの金崎由美記者、報道部の藤村潤平記者(執筆当時は東京支社)、同部の馬場洋太記者が出席し、選考委員の米沢富美子慶応大名誉教授から受領した。米沢氏は「緻密、公平、丁寧な取材で近年出色の出来。今後もこの問題で力量を発揮してほしい」と評価した。

 「グレーゾーン」は2016年3~11月に計31回を連載。低線量被曝の影響について福島や広島、米国を舞台に多面的に報じた。代表してあいさつした藤村記者は「難しいテーマだったが、原爆の問題を追い続けてきたわが社の伝統が背中を押してくれた」と振り返った。

 同賞には今回、73作品の応募があった。選考委員は米沢氏をはじめ、ノーベル賞受賞者の白川英樹筑波大名誉教授、科学史家の村上陽一郎東京大名誉教授たち10人が務めた。(清水大慈)

(2017年5月17日朝刊掲載)

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