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被爆2世3世 課題確認 広島市中区で全国の集い 連携拡大へ意見

 全国の被爆2世と3世の交流を深める集いが21日、広島市中区の原爆資料館東館であった。10都府県から40人が参加。被爆者の高齢化が進む中、2世と3世のネットワークの拡大や健康問題などをテーマに意見を交わした。(渡辺裕明)

 参加者は3グループに分かれて非公開で議論し、終了後に各グループの代表者が発表した。被爆3世の会社員石本直さん(30)=東区=は「私たちにとって被爆者と言えば祖父や祖母の顔が浮かぶ。思いを受け継ぎたい」と強調。3世独自の運動を展開するほか、2世と3世の連携を強めることが重要とした。

 健康診断の充実を国に継続して求めていく必要性を訴える意見も出た。

 集いは県被団協(佐久間邦彦理事長)の「県被爆二・三世の会」などが主催し、昨年に続いて2回目。20日から2日間の日程で開催し、初日は前広島平和文化センター理事長のスティーブン・リーパー氏が講演した。

 同会の尾野進会長(69)=安佐南区=は被爆者の高齢化を踏まえ「ネットワークづくりや運動の継承など、2世、3世の固有の問題に正面から取り組みたい」と話していた。

(2017年5月22日朝刊掲載)

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