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広島県16年 外国人観光客200万人を突破 オバマ氏訪問やLCC人気 追い風 

 広島県を2016年に訪れた外国人観光客は前年比21・3%(35万4千人)増の201万5千人で、初めて200万人を超えたことが22日、県の集計で分かった。100万人を突破した14年から2年でほぼ倍、5年前の11年と比べると4倍強の増加。オバマ米大統領(当時)の広島訪問や、広島空港(三原市)を発着する格安航空会社(LCC)路線の人気などが追い風になった。

 県が県内23市町の集計値をまとめた。市町別では、世界遺産の原爆ドームがある広島市がトップの117万6千人で14・3%(14万7千人)増えた。宮島観光が好調な廿日市市が32万5千人で38・3%(9万人)増▽瀬戸内しまなみ海道のサイクリング人気が高い尾道市が27万人で26・2%(5万6千人)増―と続いた。この3市で全体の9割近くを占める近年の傾向は変わっていない。

 観光客の国・地域別は、前年に続き米国が最多。26万6千人と15・7%(3万6千人)増えた。台湾が20万9千人で22・9%(3万9千人)増▽オーストラリアが17万6千人で24・8%(3万5千人)増―と続き、トップ3は前年と同じ。広島空港のLCC路線が好調だった香港が17万3千人と3倍近くに増え、初めて4位に入った。5位は15万4千人の中国で、広島港五日市埠頭(ふとう)(広島市佐伯区)への大型クルーズ船の寄港が押し上げ、46・7%(4万9千人)増えた。

 日本人を合わせた総観光客数は6777万人で前年比2・4%(159万人)増。県は広島東洋カープの25年ぶりのリーグ優勝などが要因とみている。(樋口浩二)

(2017年6月23日朝刊掲載)

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