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工廠空襲 72年悼む 呉で慰霊祭

 呉市の呉海軍工廠(こうしょう)への空襲から72年を迎えた22日、犠牲になった工員や動員学徒、女子挺身(ていしん)隊員たちの慰霊祭が、呉市警固屋の鍋山第1公園であった。

 住民や遺族約80人が公園内の殉国之塔の前で焼香した。地元の警固屋中の2年生9人は「安心して暮らせる世の中をつくりたい」と塔に誓った。鍋保育所の園児16人と千羽鶴もささげた。

 塔は65年に呉市宮原に建立され、2008年に現在地へ移った。1945年の空襲で犠牲になった476人を慰霊している。慰霊祭は住民でつくる塔の保存会が開いている。

 動員学徒だった呉市宮原の佐藤康則さん(87)は「救助した挺身隊は、みな亡くなった。戦争をなくす願いを持ち続けないといけない」と話していた。

(2017年6月23日朝刊掲載)

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