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岡山空襲忘れまじ 北区で記録と写真展 学徒動員台帳や機銃弾

 1945年6月29日の岡山空襲を中心に、県内での戦禍や戦後の復興を伝える企画展「岡山戦災の記録と写真展」が岡山市北区の岡山シティミュージアムで開かれている。平和の尊さを考える機会として市が78年から主催し、40回目。7月2日まで。無料。(加茂孝之)

 初公開の40点を含む資料約300点とパネル約150点を展示。学徒動員された旧南方国民学校高等科の生徒への報償費の明細をつづった台帳が初公開され、「休日 月四回ヲ原則トス」などと厳しい労働実態が記録されている。

 空襲の焼け跡の整理や死体収容などに当たった国民義勇隊の出動記録や、南区で発見されたB29に搭載されていたとみられる機銃の弾、空襲で焼けた備前焼のつぼなども並ぶ。

 岡山空襲は午前2時43分から同4時7分までの間、B29による焼夷(しょうい)弾の投下で市街地の約63%が焼失し、少なくとも1737人が亡くなった。

 第一岡山高等女学校(現操山高)3年生だった橋本敏子さん(87)=瀬戸内市=は「空襲直後の朝、学徒動員で学校へ向かう途中、赤ちゃんを抱いて死んでいる女性がいたり、道の両側が燃えて熱かったりしたのを覚えている。戦争は二度とあってはならない」と会場で振り返っていた。

 これまでに市内で開かれた平和祭のポスターやチラシなど、平和を求める運動の記録も展示している。午前10時~午後6時。26日は休館。市岡山空襲展示室☎086(253)7070。

(2017年6月24日朝刊掲載)

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