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両町長も艦載機容認 周防大島・和木 あす知事に伝達

 米海兵隊岩国基地(岩国市)へ7月以降、米海軍厚木基地(神奈川県)から空母艦載機61機が移転する計画について、山口県周防大島町の椎木巧町長と和木町の米本正明町長はいずれも27日の町議会本会議で、容認を表明した。岩国市の福田良彦市長に続き、周辺2町も受け入れの意思を示した。3市町長は29日に村岡嗣政知事を直接訪ねて容認を伝え、村岡知事は翌30日に判断する見通し。

 両町長は、福田市長の容認表明や、国が示した交付金の拡充方針、北朝鮮情勢などの安全保障環境に触れ「苦渋の選択だが、受け入れざるを得ない」(椎木町長)「現実的対応をすることとし、容認を決断した」(米本町長)と述べた。

 一方、騒音問題など住民になお不安があるとして、「負担以上の魅力的なまちづくりにつながる地域支援策が必要。国に対しても言うべき事は厳しく申し上げ、不安解消に全力で取り組む」(椎木町長)「安心安全の確保や地域振興に最大限の努力をする」(米本町長)と強調した。

 両町長の容認表明に先立ち、両町議会とも、移転を認める意見書案を賛成多数で可決。両町議会とも2005年6月に移転反対を決議しており、その「議会意思」を修正した。

 「地元の意向を尊重する」方針の村岡知事は両町長の容認表明後、報道陣の取材に「各市町の判断は重く受け止める。できるだけ早く岩国市長と両町長から話を直接うかがい、対応を判断したい」と述べた。(余村泰樹、藤田智、和多正憲)

(2017年6月28日朝刊掲載)

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