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[核なき世界への鍵] 加盟規定の間口広げる 核禁条約 草案の修正案公表

 米ニューヨークの国連本部で開かれている「核兵器禁止条約」制定に向けた交渉会議で、ホワイト議長(コスタリカ)は27日、各国の意見を踏まえた条約草案の修正案を示した。保有国が核兵器について時間枠を設けた廃棄計画を提出すれば、条約加盟を受け入れる規定を具体化。交渉に不参加の保有国を早く条約に巻き込むために間口を広げた形だ。(ニューヨーク発 水川恭輔)

 当初の草案では、保有国の加盟の道筋を、全廃後と全廃前の2通り示していたが、会議では全廃前を重視する声が南アフリカなどから相次いでいた。修正案では、核兵器を持つ場合はそれを申告し、その後60日以内に、検証でき、後戻りしない廃棄計画について交渉するとした。核兵器の使用を前提にした配備からは外すよう求める。

 一方、禁止事項はおおむね維持。前文では「被爆者」という言葉も含まれているほか、軍縮教育の重要性が盛り込まれている。

 修正案は27日午後、ホワイト議長が正式に説明。会期末の7月7日までの採択へ各国が詰めの議論に入る。

(2017年6月28日朝刊掲載)

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