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ジュノー博士 アニメを上映 中区で障害者向け

 被爆直後の広島に医薬品を届けたスイス人医師マルセル・ジュノー博士の生涯を描いたアニメ映画「ジュノー」のバリアフリー版の上映会が21日、広島市中区の八丁座であった。市民約100人が、視覚・聴覚障害者や高齢者向けに工夫された作品を鑑賞した。

 映画は、紛争地への医療支援などに取り組むNPO法人モースト(東区)などが2010年4月に制作した。バリアフリー版は市内のイベント会社の協力で11年11月に完成。登場人物の動きを説明する音声や、発言者を明記する字幕が付いている。

 舞台あいさつで、モーストの津谷静子理事長(57)は「困難を乗り越えて人のために尽くしたジュノー博士の精神を、より多くの人に感じてもらいたい」と語った。鑑賞した中区の沖本和子さん(70)は「音声の説明が丁寧で、話の流れが理解しやすかった」と話していた。

(2012年8月22日朝刊掲載)

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