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「核のない世界」へ国際会議 ICAN 25ヵ国 広島でアジア初

 核兵器禁止条約の実現を目指す非政府組織(NGO)の核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN、本部・オーストラリア)は21日、広島市中区で国際会議を開いた。アジアでの開催は初めて。欧州や中東など25カ国の約100人が、「核のない世界」の実現に向けて具体策を話し合った。

 会議では核軍縮を目指す各国の動向報告があった。非核保有国で核兵器の非合法性を主張する動きが目立つことから、市民レベルで後押しする方針を確認。ノルウェー政府が来年3月、オスロで核兵器の非人道性をテーマに開く国際会議を支援し、ICANの会議をオスロ会議に合わせ現地で開くと発表した。

 各国代表の活動紹介もあった。広島市内の高校生7人は核兵器保有国の首脳たちに折り鶴を送って核兵器廃絶を訴える活動を始めたことを報告した。

 ICANは世界60カ国で活動する平和団体のネットワークで、2007年に発足。国際会議は、24日から中区で始まる核戦争防止国際医師会議(IPPNW)世界大会に合わせて開いた。(田中美千子)

(2012年8月22日朝刊掲載)

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