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沖縄で広島市原爆展 あすから3市巡回 資料展示や被爆者証言

 広島市は本年度、沖縄県で原爆展を初めて開く。7月1日から9月中旬にかけて糸満、沖縄、石垣の3市で順次開催。原爆被害の実態を伝え、核兵器廃絶の世論を高める。

 最初の糸満市は県平和祈念資料館で8月12日まで。同16~27日は沖縄市役所、9月3~15日(4、5、11、12日は除く)は石垣市民会館で開く。動員学徒が被爆時に着ていたシャツや焼けた瓦などの資料約20点と写真パネルを展示するほか、瀬越睦彦さん(83)=佐伯区=たち3人の被爆者が各会場でそれぞれ語る。

 糸満、石垣両市での開会行事に出る原爆資料館の諏訪良彦副館長は「大きな戦禍を体験し平和を求める気持ちの強い沖縄で被爆の実相に理解を深めてもらえるのはありがたい」と話す。

 広島市は1996年度から国内各地の自治体と共催で原爆展を開催。これまでに42都道府県の60自治体で延べ65回を数える。この方式とは別に、糸満市では2000年7月、主要国首脳会議(沖縄サミット)に合わせて長崎市と共催の「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」を開いた。(野田華奈子)

(2017年6月30日朝刊掲載)

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