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開戦の日に広島で平和を考える集いや学習会

■記者 森田裕美、久行大輝

 1941年に太平洋戦争が開戦した日にあたる8日、広島市内では戦争について考える集いが相次いで開かれた。

 中区の原爆資料館東館では、1937年の「南京大虐殺」を学ぶ集会があった。実行委の主催で、約300人が参加。中国・南京大虐殺記念館の侯曙光副館長(43)と、生存者の黄恵珍さん(86)の話に耳を傾けた。侯副館長は「悲惨な歴史を再び起こしてはならない。両国が手を携え、未来を切り開くことを願う」と呼び掛けた。

 中区の大手町平和ビルでは約30人が参加して「広島平和塾」があり、歴史認識に関する政府見解を否定する論文を発表して更迭された田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長の発言をテーマに学習会をした。旧ソ連に抑留された経験を持つ広島県原水協顧問の楠忠之さん(84)=西区=が「戦争経験者としてゆがんだ認識を許すことができない」と強調した。

(2008年12月9日朝刊掲載)

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