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世界遺産間 74歳遠泳 原爆ドーム→厳島神社の20キロ

 広島市西区の富永俊夫さん(74)が30日、原爆ドーム(広島市中区)から厳島神社(廿日市市宮島町)までの遠泳に挑む。2016年に世界遺産登録20年を迎えたのを記念して企画。「世界平和や海・川の環境美化を考える機会にしてほしい」と意気込んでいる。

 計画では約20キロを約6時間かけて泳ぐ。午前6時50分に原爆ドーム前を出発し、本川を南下。似島沖から西に向かい、大鳥居をくぐってゴールする。知人が小型船3隻で伴走して見守る。

 呉市出身。修道高(広島市中区)、慶応大で水球と水泳に打ち込んだ。大手電機メーカーを退職後、04年に61歳で水泳を再開。09年のマスターズ大会800メートル自由形の年代別で当時の日本記録を出した。16年9月には73歳で津軽海峡を泳ぎ渡った。この海峡を横断した人の中では最高齢の記録となった。

 現在は週6日、東区のプールや坂町の海水浴場に通う。5~10キロずつ泳ぎ、新たな挑戦へ向けた鍛錬を重ねている。富永さんは「これまでの経験を生かして、潮の流れやフェリーの波を意識して泳ぎ切りたい」と話している。(見田崇志)

(2017年7月28日朝刊掲載)

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