×

ニュース

米代表の参加ひとまず歓迎 被爆者

 原爆の日に広島市である市主催の平和記念式典に米国代表として駐日臨時代理大使が出席する見通しとなったのを受け、被爆者たちは29日、ひとまず歓迎の声を上げた。被爆の実態に触れ、核超大国が核兵器禁止へかじを切るよう求めた。

 「軍拡の姿勢すら見せるトランプ大統領になり、米国から式典に誰も来ないかもしれないと思っていた。喜ばしい」。広島県被団協(坪井直理事長)の箕牧(みまき)智之副理事長(75)は評価する。米国からはオバマ政権下の2010年に初めてルース駐日大使が出席。以後毎年、後任のケネディ大使たちが追悼に訪れた。「大統領にしっかり様子を伝えて」と願う。

 もう一つの県被団協の佐久間邦彦理事長(72)も「いいこと」。その上で、今月7日に制定された核兵器禁止条約に米国が反対しているのを念頭に「トランプ氏は核兵器の恐ろしさをどれほど理解しているか分からない。自ら広島を見て禁止条約加盟を考えてほしい」と話した。

(2017年7月30日朝刊掲載)

年別アーカイブ