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米軍機低空飛行 実態を把握 騒音測定器を設置へ

 広島県北広島町は、米軍機による低空飛行の実態把握のため、町内4カ所に騒音測定器を独自に設置する。米海兵隊岩国基地(岩国市)への空母艦載機移転計画や垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの搬入も踏まえ、客観的なデータを集める。費用150万円を2012年度一般会計補正予算案に計上した。

 設置場所は低空飛行の目撃が多い町北部で、芸北、大朝の両支所、八幡、美和の両出張所のそれぞれ屋上などに置く。常時測定し、騒音を数値にして記録。パソコンで、データを時間ごとのグラフにするなどして管理する。

 同町では従来、職員や町民の目撃情報に頼っていた。測定器の導入で目撃情報に加え、より客観的なデータを残す。オスプレイによる飛行訓練も懸念され、町総務課は「正確に実態把握できる態勢を整えたい」とする。

 県内では11年度に米軍機とみられる低空飛行の目撃情報は延べ2048件。うち同町は807件だった。県内の市町では、江田島市が独自に騒音測定器の設置を予定している。(畑山尚史)

(2012年9月7日朝刊掲載)

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