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神谷氏を防災功労者表彰 原医研所長 被災地の線量検査けん引

 広島大原爆放射線医科学研究所(原医研、広島市南区)の神谷研二所長(61)が、本年度の防災功労者内閣総理大臣表彰を受けることが決まった。福島第1原発事故直後から被災地の医療支援をリードした功績が認められた。

 神谷氏の専門は放射線障害医学。広島大が事故翌日の昨年3月12日に設けた緊急被ばく対策委員会の委員長として、現地の医療態勢の整備、住民の内部被曝(ひばく)線量検査などの指導に当たった。福島県立医科大の副学長にも就任。放射線の健康影響について、住民向けの講演も重ねた。

 神谷氏は「広島大をはじめ、オール広島で取り組んだ支援が認められた。福島の復興には長い時間がかかるが被爆地の使命として地道に取り組みたい」と話している。

 本年度は神谷氏を含む3人と141団体が受賞した。(田中美千子)

(2012年9月8日朝刊掲載)

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