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平和願い折り鶴 市民2万9126羽 きょう原爆の子の像へ

 広島県三次市がこの夏、市民から募った平和を願う折り鶴が2万9126羽になった。市は19日、広島市中区の原爆の子の像に届ける。(重田広志)

 8月6日を挟んで7月10日から8月末までの間、市の7支所や28カ所のコミュニティセンター、中心部のショッピングセンターなどに折り紙と受け付け箱を設置。折り鶴作りを呼び掛けた。

 集まった鶴は今月上旬、市職員や市民有志計5人が1羽ずつ糸を通して束ねた。19日に市ひとづくり係の職員が平和記念公園内の原爆の子の像まで運ぶ。

 糸通し作業に協力した三次市上川立町の職業訓練生蔦川聖望(さとみ)さん(24)は「集まった折り鶴に市民の思いがこもっていると感じた。県北からの平和の願い発信に役立ててうれしい」と言う。

 市が折り鶴を市民から集める事業は、広島被爆60年の2005年に始まり、8回目。ことしの折り鶴の数は過去3番目に多かった。

 市の小角(こずみ)伸利ひとづくり係長は「ことしは原爆の日を前に三次市内で、広島の折り鶴を再利用した灯籠に火をともす取り組みがあった。今回の折り鶴もいつか三次に戻り、平和発信イベントなどに活用できれば意義深い」と話している。

(2012年9月19日朝刊掲載)

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