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岩国へ艦載機移転開始 第1陣 警戒機5機到着

 米海兵隊岩国基地(岩国市)へ米海軍厚木基地(神奈川県)から空母艦載機が移転する計画の第1陣として、E2D早期警戒機5機が9日、岩国基地へ到着した。来年5月ごろまでに4機種の計61機が段階的に配備される予定。移転が完了すれば同基地の所属機は約120機に倍増し、米空軍嘉手納基地(沖縄県)の約100機を超えて極東最大級の米軍基地となる。(松本恭治)

 この日、厚木基地を飛び立ったE2Dは午後0時12~17分に4機、同1時49分に最後の1機が岩国基地に着陸した。移転開始が長崎原爆の日と重なったことについて、山口県の村岡嗣政知事と岩国市の福田良彦市長は遺憾の意を示した。

 米計画によると、E2Dに続き、11月ごろと来年5月ごろに激しい騒音の主因とされるFA18スーパーホーネット戦闘攻撃機計48機が移転。さらに同年1月ごろ、EA18Gグラウラー電子戦機6機とC2輸送機2機が配備される。軍人と軍属、家族計約3800人も一緒に移り、岩国基地の米軍関係者は1万人を超える見込み。

 米側は今月4日、E2D5機の岩国基地への到着を「6日ごろから」と日本側に通告。しかし台風5号に伴う岩国基地周辺の悪天候を避けるため、6、7の両日に空母から厚木基地へ飛来した。

 移転開始を巡り、広島県や広島市などは広島原爆の日(6日)を避けるよう求めていた。山口県と岩国市は原爆投下時刻の同日午前8時15分に加え、9日午前11時2分の長崎原爆の投下時刻の飛行自粛を米側に要請していた。

<米空母艦載機の岩国基地への移転予定>
2017年8月9日 E2D早期警戒機5機が到着
11月ごろ   FA18スーパーホーネット戦闘攻撃機
18年1月ごろ EA18Gグラウラー電子戦機(6機)
      C2輸送機(2機)
5月ごろ    FA18スーパーホーネット(17年分と合わせて48機)

E2D早期警戒機
 広範囲で敵を見つける能力に優れた米海軍の航空機で、米ノースロップ・グラマン社が開発。機体上部に、最新鋭のレーダーや各種の情報収集装置を備えた直径約7・3メートルの円盤を搭載する。集めた情報を戦闘機や艦船、地上部隊などと共有できる。米海軍厚木基地に所属したE2Cの後継機で、2月上旬、「配備前訓練」の名目で米バージニア州ノーフォーク基地から岩国基地へ飛来した。約3カ月間、空域や地上管制の慣熟訓練をした後、空母ロナルド・レーガンに搭載されていた。

(2017年8月10日朝刊掲載)
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