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岩国「試験飛行許さぬ」 オスプレイ 抗議のハンストも

 垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの安全宣言と試験飛行の開始を伝えに、森本敏防衛相が岩国市の福田良彦市長を訪ねた19日、市民ら約50人が市役所前で抗議の声を上げた。集会後、試験飛行反対を訴えた参加者の一部が市役所前の公園でハンガーストライキを始めた。

 市民らは午後0時半ごろに集まり、「オスプレイはいらない」「怒」などと書かれたプラカード約30枚やのぼり13本、横断幕を市役所前で掲げた。「アメリカに帰れ」「試験飛行は許さない」などと叫び、森本防衛相が市役所を去る午後2時10分ごろまで訴えた。

 理解を求めた森本防衛相に福田市長は「認められない」と応じたが、試験飛行は21日にも実施される見通し。住民団体「愛宕山を守る会」の岡村寛世話人代表(69)は「日米関係は結局対等ではないということ。日本政府は米側の計画をスケジュール通り押しつけたにすぎない。そんなに早く飛ばしたいなら米国内ですればいいではないか」と怒りをあらわにした。

 市民らは集会後、試験飛行が行われる日には、基地北沿いの堤防で反対を訴えることを決めた。また「住民投票の成果を活かす岩国市民の会」の大川清代表(54)ら一部有志が市役所前の公園でハンストを始め、「試験飛行を諦めるまで続ける」と粘り強い抗議をアピールした。(堀晋也)

(2012年9月20日朝刊掲載)

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