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オスプレイ安全宣言 試験飛行地浮上に懸念 政府に説明要請へ

 日本政府によるオスプレイの「安全宣言」を受け、試験飛行計画地とされる日本海に近い下関、長門の両市長は19日、取材に対し、安全面への懸念と政府の詳しい説明を求める意向を表明した。

 防衛省によると、試験飛行は下関市の西方沖の日本海にある九州空戦訓練区域「R134」で行われる見通し。米海兵隊岩国基地(岩国市)からの訓練機は基本的に海上を移動し、関門海峡の上空を通過する可能性もあるとされる。

 突然のオスプレイ試験飛行計画の浮上に困惑する下関市の中尾友昭市長は「安全性が完全に払拭(ふっしょく)されたわけではないのは(山本繁太郎知事と)同感だ。知事の判断が出れば尊重する」と述べ、「安全性や飛行ルート、高度など詳しく(県を通じて)説明を求める」とした。

 長門市の大西倉雄市長は、国防には協力するべきだという姿勢を強調する一方で「地元への何の説明もないまま試験飛行をするのはいかがなものか」と不快感を示した。「安全性への懸念も残っており、試験飛行は見切り発車。もっと丁寧な地元説明が必要だ」とした。(山田英和、藤田龍治)

(2012年9月20日朝刊掲載)

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