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終戦の日 平和祈る鐘 周南の回天記念館前 山口のサビエル聖堂前

 終戦の日の15日、平和の鐘を鳴らす集会が周南、山口両市であった。参加者は戦争の犠牲者を悼み、平和への思いを新たにした。

 旧日本軍の人間魚雷「回天」の基地があった周南市大津島の回天記念館前では、徳山ユネスコ協会の主催で市民たち約70人が参加。1943年に岩国市柱島沖で爆沈した戦艦陸奥の砲身が鋳込まれている「平和祈念の鐘」を突き、重厚な音を響かせた。

 家族で訪れた周南市江の宮町の秋月小6年、小西琉星(るい)君(11)は「戦争は悲しいこと。平和が一番です」と話していた。

 山口市亀山町の山口サビエル記念聖堂前では、県青年ユネスコ連絡協議会が式典を開き、約20人が参加した。参加者は「被爆した父に代わり、平和の大切さを伝える」などと発表し、鐘の音に決意を込めた。

 同市出身の県立広島大4年永久惠子さん(22)=広島市南区=は3月にカンボジアを訪れ、子どもの衛生状態の悪さにショックを受けた。「戦争をなくすだけでは平和にはならない。子どもの命を救うためできることをしたい」と話していた。(高田果歩、折口慎一郎)

(2017年8月16日朝刊掲載)

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