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あの日の広島 VR体験 鞆 福山工高生が制作 来夏完成

 被爆前後の広島の爆心地付近のバーチャルリアリティー(VR)映像を体験する催しが17日、福山市鞆町の鞆の津ミュージアムであった。福山工業高(同市野上町)の生徒が制作中の作品。来場した16人が体験し、ヒロシマのあの日に思いをはせた。

 青空が広がる町並みが一転、建物から上がる炎以外ほとんど周囲が見えない真っ暗な世界に…。ゴーグル型の装置とヘッドホンで体験するVR映像は、当時の爆心地付近に自分がいるような感覚になる。体験した鞆町の小学6年桑田青君(12)は「建物が壊れたり燃えたりする映像。当時の人は本当に怖かったはず」と実感する。

 福山工業高の計算技術研究部の生徒が昨年11月から被爆前後の写真や地図を基に制作している。今後、爆心地近くにいた被爆者の証言を参考に手を加える。

 部長の3年平田翼さん(18)は「一発の爆弾でどれだけ街が変わったかリアリティーを持って感じてほしい」と話す。完成は来年夏ごろを予定している。(川村正治)

(2017年8月18日朝刊掲載)

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