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広島で五輪新種目大会 BMXなど IOCと県18年開催で調整

 2020年東京五輪で新たに正式種目となる自転車BMXフリースタイルやスケートボードなど若者に人気の「都市型スポーツ」の世界大会の広島開催を国際オリンピック委員会(IOC)が計画し、広島県側に打診していることが23日、分かった。18年開催を念頭に県側は受け入れる方向で調整。開催場所は、平和を尊ぶ五輪の精神と被爆地のメッセージ性が合致するとして、原爆ドーム(広島市中区)を望む市民球場跡地が浮上している。

 複数の関係者によると、人工施設でジャンプなどの技を競うBMXフリースタイルやスケートボード、スポーツクライミング、3人制バスケットボールという東京五輪の新種目に、五輪で未採用ながら若者に人気があるブレークダンスなどを含めた種目別「ワールドカップ」の同時開催を想定。IOCは、24年のパリ五輪にもつなげようと、19年以降も広島での開催の継続を視野に入れている。

 BMXやスケートボードなどはエクストリームスポーツ(過激なスポーツ)と呼ばれ、フランスの団体が運営する国際大会「FISE」が有名。同大会は数カ国を転戦し、毎回数日間の開催で若者中心に数十万人規模の観客が集まり、宿泊などの経済効果も大きいという。日本での開催例はない。

 五輪への若者の注目度や新種目の存在感を高めたいIOCは、FISEのような大会を念頭に、国際平和のメッセージ性が強い広島での開催を計画したとみられる。

 現在、東京五輪・パラリンピック組織委員会と広島県、広島市、関係機関が世界大会を主催する団体の設立準備に入っており、予算規模や運営組織についても協議している。会場は、原爆ドームの北側の市民球場跡地を検討している。(胡子洋)

2020年東京五輪の種目
 史上最多の33競技339種目が実施される。野球・ソフトボールが復活したほか、五輪改革を進める国際オリンピック委員会(IOC)は若者へのアピールを意識し、新種目を相次ぎ採用。スケートボードやスポーツクライミング、サーフィン、BMXフリースタイル、3人制バスケットボールなどが初めて実施される。

(2017年8月24日朝刊掲載)

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