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「真の橋渡し」を要望 核禁止条約 松井市長、政府に

 広島市の松井一実市長は24日の記者会見で、安倍晋三首相が6日の平和記念式典参列後に核兵器禁止条約に「署名、批准はしない」と明言したことについて、「(市と政府に)条約への考え方の根源のところで違いがある」との見方を示した。考えを改め、各国の加盟促進へ「真の橋渡し」を果たすよう再度求めた。

 松井市長は「禁止条約は、実践的な核軍縮の次のステップを生む根拠と考えることができる」と意義を強調。「(条約を支持しない)片方の側だけに立っては、真の橋渡し役ではない」と述べ、日本政府が非締約国の立場であっても、発効後に開かれる締約国会議にオブザーバーで参加することなどを期待した。

 一方、北朝鮮が米領グアム周辺への弾道ミサイル発射計画で広島県などの上空通過を予告したことに関し「広島の平和の願い、被爆者の願いを踏みにじる」と批判した。(水川恭輔)

(2017年8月25日朝刊掲載)

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