×

ニュース

衆院解散で引退 高村自民副総裁 改憲検討「100パーセント手伝う」

 次期衆院選に立候補しないことを決めた自民党の高村正彦副総裁(75)=山口1区=は27日、衆院解散を前に報道各社のインタビューに応じた。憲法9条への自衛隊明記などを検討している党の憲法改正案づくりに引退後も関わる考えをあらためて示した。

 高村氏は、安倍晋三首相に引退する意向を25日に伝えた際、憲法改正に引き続き携わるよう求められたと説明。「それを条件に(引退を)了承されたと思い、『100パーセント手伝います』と約束した」と明かした。今後の自身の役割については「党憲法改正推進本部の保岡(興治)本部長の考えに従う」と述べた。

 憲法9条について高村氏は「(戦力不保持を定めた)2項は抑止力を持ってはならないように読めるので理論的には削除した方がいいが、直ちに削ることに国民の理解は得られない」との持論を披露。当面は、2項と、戦争放棄を定めた1項を維持したまま自衛隊を明記するべきだとした。

 1980年の衆院選で初当選して12期務め、外相や法相、防衛相を歴任。党の派閥・高村派の会長も担った。首相就任の意欲を持ったことがあるか否かは「なりたいと思ったことはある。(2003年の)党総裁選に出る前くらいだ」と打ち明けた。

 衆院議員としての信念は「国のため、国民のため」だったと回顧。今後、各国会議員には「何が国民のためになるのかを見据えて政治活動をしてほしい」と求めた。(野崎建一郎)

(2017年9月28日朝刊掲載)

年別アーカイブ