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米軍の訓練か 県が確認要請 北広島上空 火炎弾射出

 広島県北広島町上空で米軍機とみられる機体が火炎弾「フレア」の射出訓練をした可能性がある問題で、広島県は16日、中国四国防衛局に米軍への事実確認を要請した。防衛局はこの日、米海兵隊岩国基地(岩国市)に対し、米軍機の飛行や訓練の有無の確認を求めた。

 防衛局では、県の山本耕史国際課長が事実確認を要請。同町芸北地域の住民が11日午後2時45分ごろに撮影した動画15秒と静止画2枚のデータも提出した。撮影場所は米軍の訓練空域「エリア567」で、機体から二つの光のような物が射出される様子が映っているという。山本課長は「県民の不安払しょくへ丁寧な説明を求めた」と述べた。箕野博司町長は「住民を無視した訓練は大変遺憾」とのコメントを出した。

 フレアは、赤外線探知などで向かってくるミサイルを誘導、かく乱して回避するためのおとりの熱源。防衛省によると、自衛隊機のフレア射出訓練は通常、民間への影響を避けるため洋上や演習場でするという。防衛局は「これまで管内の中四国9県で米軍機によるフレア射出訓練は把握していない」としている。(山田太一)

(2017年10月17日朝刊掲載)

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