×

ニュース

原爆死没者 遺族らが追悼 松江

 島根県内の原爆死没者を悼む慰霊式が18日、松江市学園南の北公園原爆慰霊碑前であった。被爆者や遺族ら約140人が参列し、核兵器のない世界平和の実現へ思いを新たにした。

 県原爆被爆者協議会会長の原美男さん(90)=同市玉湯町=が昨年の式典以降に亡くなるなどした12人の死没者名簿を奉納。参列者全員で黙とうした。

 原さんは式辞で、今年のノーベル平和賞に決まった、国際非政府組織(NGO)の「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))について「国際社会を動かす大きなうねり」と評価。「日本政府も核兵器禁止条約に批准し、世界唯一の被爆国として国際社会の先頭に立ってほしい」と求めた。

 被爆者代表として、平和への誓いを宣言した室崎和子さん(88)=同市黒田町=は「生きている限り、核兵器がなくなるように声を上げていく」と話した。

 2017年3月末現在、県内の被爆者は前年同期比107人減の1026人で、平均年齢は86・83歳。(口元惇矢)

(2017年10月19日朝刊掲載)

年別アーカイブ