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語り部の訴え後世に 広島の松田さんが映像作品 本紙OBの浅野さんを取材

 原爆や戦争をテーマにするアマチュア映像作家の松田治三さん(81)=広島市東区=が、元中国新聞記者で被爆者の浅野温生(よしお)さん(85)=南区=の体験や現在の証言活動を追った作品「原爆記者~いま語り部に」を完成させた。

 原爆投下当時、浅野さんは広島二中(現観音高)の2年。建物疎開作業に駆り出された1年生は全滅し、自分は入市被爆した。戦後は記者となって被爆者の暮らしに迫るルポなど原爆報道に携わった。

 15分の映像では母の実家に向けて船で移動中、江田島沖から原爆の閃光(せんこう)を見た記憶を振り返るシーンや修学旅行生に語る様子を織り交ぜる。

 松田さんは「後世に伝えたいという浅野さんの気持ちは強い。映像として残し戦争を知らない世代に見てほしい」と願う。所属する映像サークル「広島エイト倶楽部(くらぶ)」が16日午後1時から西区民文化センターで開く上映会で公開する。(山本祐司)

(2017年11月14日朝刊掲載)

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