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被爆者の心の内 手記や絵に託す 福山 市友の会 初の作品展

 福山市内の被爆者たちの手記や絵を集めた作品展が、同市入船町の「塩出英雄ギャラリー」で開かれている。市原爆被害者友の会の主催で、作品展の開催は初めて。23日まで。

 被爆者約30人の作品を展示。「被爆の友の語り始めし あの日のこと 黙したままに 逝くは哀しと」などと詠んだ俳句や、被爆者が体験を語る時に使う自作の絵が並ぶ。会に協力する若者「ピース・メイト(平和の仲間)」の高校生の活動も紹介している。

 一部の手記は高齢の被爆者に代わり、被爆2世で、同会の藤井悟会長(71)が聞き取りをして書いた。被爆死した家族との写真を掲載、戦後の貧しい暮らしも回顧している。

 同会によると、近年は高齢化で地域の被爆者の孤立が課題という。藤井会長は「心の内を話すことは重要。伝える場をつくることで、被爆者が1人ではないという安心感を持ってくれれば」と話している。

 入場無料。21日は午後1~6時、22日は午前11時~午後4時、23日は午前11時~午後6時。藤井会長☎090(8609)4199。(高本友子)

(2017年11月21日朝刊掲載)

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