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航空司令部の機能移転 米海軍厚木基地から岩国へ

 米空母艦載機部隊が所属する米海軍第5空母航空団の司令部について、現在の米海軍厚木基地(神奈川県)から将来的に米海兵隊岩国基地へ移ることが27日、分かった。すでに同基地内には関連施設が整備されている。軍事専門家は「海兵隊と海軍の複合的な基地としてより重要性が増す」と指摘している。

 在日米海軍司令部によると、第5空母航空団はロナルド・レーガンを母艦とし、米軍では海外で展開する唯一の艦載機部隊。岩国基地に近く移転予定のFA18スーパーホーネット戦闘攻撃機やEA18Gグラウラー電子戦機部隊などが所属している。

 在日米海軍司令部は中国新聞の取材に対し「将来的に司令部機能も岩国へ移ることになる」と説明。基地内には関連施設の整備が進んでおり、来年5月ごろに予定される岩国移転完了に合わせ、同航空団の司令部機能も移るとみられる。

 日米両政府が2006年に合意した在日米軍再編ロードマップは、同航空団所属の艦載機移転を明記しているが、司令部機能の移転は記していない。軍事評論家の稲垣治氏は「海兵隊基地に海軍の航空団の指揮系統が移る格好だ。将来的な海軍・海兵隊双方での統合運用が進む」とみている。(和多正憲、松本恭治)

(2017年11月28日朝刊掲載)

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