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動画でサーローさん応援 平和賞スピーチ「私たちの誇り」 広島女学院高生が制作

 広島市中区の広島女学院高の生徒が、前身の広島女学院高女2年時に被爆し、10日にノーベル平和賞の授賞式で演説するサーロー節子さん(85)=カナダ・トロント市=に贈る応援メッセージ動画を作った。受賞する非政府組織(NGO)核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))の「顔」として、世界へヒロシマの願いを発する先輩を後押しする。

 動画は約13分。「核廃絶!ヒロシマ・中高生による署名キャンペーン」に参加する、同高署名実行委員会(14人)の1年庭田杏珠さん(15)が提案。1年のメンバーが中心となって作った。

 動画では、メンバーが「サーローさんの言葉に刺激を受け活動しています」「サーローさんが先輩であることは私たちの誇りです」と語り掛ける。次世代の活動を担う決意に触れて「広島からスピーチを応援しています」と結ぶ。委員会の活動紹介なども収めた。

 11月中下旬に撮影。庭田さんが編集し、今月2日に完成させた。動画制作は情報の授業で習っただけで大変だったが、「私たちの平和への思いは同じだと伝え、演説するサーローさんの力になりたかった」と言う。

 2年の本藤悠理委員長(16)は「サーローさんを通じて平和賞をより身近に感じられる。核兵器廃絶のため、地道な活動を積み重ねたい」と話した。動画を収めたDVDは、ノルウェー・オスロである式を取材する中国新聞の記者に託してサーローさんに届ける。(城戸良彰)

(2017年12月9日朝刊掲載)

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