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戦争の記憶 語り継ぐ 呉で市民ら

 太平洋戦争の開戦日の8日、「戦争体験を聞く会」が呉市のつばき会館であった。市民58人が呉市内の被爆者たちの話を聞いた。

 宮迫豊子さん(84)は国民学校1年生の時、爆心地から約1・5キロの比治山橋近くで建物疎開の片付け作業中に被爆した。左腕のケロイドを見せ「皮が卵の薄皮のようだった。薬がなく薬草で治療した。体験を伝え続けたい」と話した。

 小田本美智子さん(85)は、高等女学校1年生の時に呉空襲で同級生11人を亡くした経験を語った。中峠(なかたお)房江さん(80)は自らの呉空襲の体験を基に作られた紙芝居「ふうちゃんのそら」を読んだ。

 新日本婦人の会呉支部が主催。参加した呉市の主婦広田まり子さん(61)は「戦争は二度と起こしてはいけないとの思いを強くした」と話していた。(今井裕希)

(2017年12月9日朝刊掲載)

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