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髪留めや瓶 被爆前の日常 原爆資料館 本館下の出土品展示

 広島市は21日、原爆資料館(中区)の本館下の調査で発掘された出土品の一部の展示を、同館の東館で始めた。来年3月までを予定している。無料。

 1階情報コーナーの特設スペースに約30点を展示。髪留めや歯ブラシなど原爆投下前は繁華街だった旧中島地区の生活をうかがわせる日用品、原爆の熱で溶けた牛乳瓶や飾りタイルといった被害を伝える資料が並ぶ。

 神戸市から妻と訪れた、会社員佐谷豊嗣(あつし)さん(49)は「かつてここにあったリアルな生活が感じられ、歴史の一ページをのぞいているようだ」と見入っていた。

 市は本館の免震工事を前に、2015年11月から今年3月まで発掘調査。専用コンテナ(縦63センチ、横44センチ、高さ10センチ)約千箱分の出土品があり、本年度末までの予定で市文化財団に分析を依頼している。(城戸良彰)

(2017年12月22日朝刊掲載)

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