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河内光子さん死去 「8・6」写真に写る 86歳

 原爆投下当日に市民の惨状を収めた広島市の御幸橋西詰め(現中区)の写真に写っていることで知られる河内光子(こうち・みつこ)さんが1月22日、副甲状腺腫瘍のため廿日市市の病院で死去したことが8日、分かった。86歳。広島市中区出身。葬儀は近親者で営まれた。

 広島女子商2年だった1945年8月6日、爆心地から南東約1・6キロの動員先の広島貯金支局で被爆。近くで大やけどを負った父親を伴って御幸橋へ向かった。その際のセーラー服の後ろ姿が、中国新聞カメラマンだった故松重美人さんが当日に撮ったカットに、ほかの負傷者とともに写っていた。

 ヒロシマの代表的な記録写真となり、73年に市内で開かれた「ヒロシマ・ナガサキ返還被爆資料展」での展示をきっかけに、「私です」と公表した。80歳を超えて小学校などで被爆体験を証言することもあった。

 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(中区)が8日までに遺族から提供を受けた遺影を登録。生前に撮影した証言ビデオや河内さんが寄せた被爆体験記とともに館内で公開している。

(2018年2月9日朝刊掲載)

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