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原爆放射線被害 舟入高生ら学ぶ HICARE出前講座

 広島県や広島市などでつくる放射線被曝(ひばく)者医療国際協力推進協議会(HICARE)は23日、放射線被害をテーマにした出前講座を広島市中区の舟入高で開いた。被爆の影響に加え、被爆地からできる国際貢献を生徒に考えてもらおうと、初めて企画した。

 放射線影響研究所(南区、放影研)の児玉和紀・業務執行理事の講演を、1、2年生23人が聞いた。被爆すると、白血病や一部のがんで死亡率が高まるなど健康被害を説明。被爆地での知見の蓄積がHICAREの医療関係者の受け入れ研修などに役立っているとし「皆さんもどんどん留学し、地球規模で物事を考えて」と呼び掛けた。

 生徒からは、東京電力福島第1原発事故による被曝の影響などについて質問が出た。児玉氏は「ないとは言い切れないが、現在の医学では不明な点も多い」と答えた。

 2年の細貝響さん(17)は「現実に核の脅威がある以上、被ばくは過去の事ではない。自分なりの国際貢献を考えたい」と話していた。(樋口浩二)

(2018年2月24日朝刊掲載)

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