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被災者との交流 報告 盈進中高 東日本大震災で集会

 東日本大震災の被災者の現状を考える全校集会が12日、福山市千田町の盈進中高であった。被災者と交流するヒューマンライツ部と生徒会が、農作物の風評被害や癒えぬ悲しみを報告した。

 生徒約千人を前に、同部の元部長で3年の高橋和(あい)さん(18)たち約30人が発表した。東京電力福島第1原発事故による農作物の風評被害と戦う農家の「核と人類は共存できない」というメッセージを紹介。津波で婚約者を失った人の「悲しみは変わらない」との言葉も伝えた。

 高橋さんは中学2年の時から、手紙や電話、訪問で被災者と交流してきた。「立ち上がろうとする姿に学んだ。後輩につなげたい」と力を込めた。

 阪神大震災で一人息子を亡くし、2012年から同校と交流する加藤りつこさん(69)=広島市安佐北区=も参加した。加藤さんは「被災者が希望を取り戻すのは大変」と指摘し、生徒が被災者に寄り添う活動をたたえた。(高本友子)

(2018年3月13日朝刊掲載)

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