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甘い記憶 100年の縁たどる バウムクーヘンと広島 あすからイベント続々

 バウムクーヘンが日本で初めて広島で紹介されて、来年で100年。節目を前に、このお菓子と広島との縁を見つめ直すイベントが相次いで開かれる。

 バウムクーヘンは1919年3月、似島(広島市南区)の捕虜収容所にいたドイツ人菓子職人カール・ユーハイムが焼いたのが国内の起源。原爆ドームの前身、県物産陳列館で販売された。

 そんなユーハイムの足跡を伝える紙芝居が17、18日、広島港一帯である広島みなとフェスタで披露される。市観光ボランティアガイドの山上隆男さん(76)=南区=が文献を基に脚本を手掛け、絵は広島女学院大(東区)の学生が担当した。

 17枚の紙芝居には、焼き上がったバウムクーヘンに目を輝かせる住民の姿などを描き出した。山上さんは「『お菓子を食べながらけんかする人はいません』という彼の言葉を伝えたい」と語る。

 そごう広島店(中区)では21日まで、全国68店のバウムクーヘンが集う「バウムクーヘン博覧会」が開かれている。マツダスタジアム(南区)では8月22日、販売コーナーが設けられ、試食もできる。(松本輝)

(2018年3月16日朝刊掲載)

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