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[イワクニ 地域と米軍基地] 艦載機 移転完了 前倒しか 防衛局、きょう説明

 米軍岩国基地(岩国市)への空母艦載機61機の移転計画で、「5月ごろ」とされていた移転完了時期が前倒しされる可能性があることが22日、分かった。厚木基地(神奈川県)所属の残る主力戦闘攻撃機2部隊(24機程度)は、早ければ今月中に配備が始まるとの見方が強まっている。中国四国防衛局が23日、岩国市と山口県に新たな移転日程を説明するとみられる。

 市と県によると、同日には防衛局の赤瀬正洋局長が市役所を、宮川均企画部長が県庁を訪ねる予定。国はこれまで、厚木基地からの艦載機移転は5月ごろに完了すると説明していた。

 艦載機の移転を巡っては、市と県などが昨年7月11日、国に受け入れ容認を伝達。第1陣のE2D早期警戒機5機は8月9日に到着した。防衛局が市と県に第1陣の移転日程を伝えたのは、その5日前だった。

 第2陣はFA18スーパーホーネット戦闘攻撃機2部隊(24機程度)とEA18Gグラウラー電子戦機部隊(6機程度)の計約30機。防衛局は11月26日に移転日程を伝え、同28日から12月1日までの間に配備された。同5日に到着したC2輸送機1機を含め、現在、全体の約6割に当たる計約36機が移っている。残るスーパーホーネット2部隊が移れば、岩国基地は約120機を抱える極東最大級の航空基地となる。

 一方、国はグラウラーとC2の移転について当初、「今年1月ごろ」と説明。しかし、いずれも前倒しされ、国が事前に地元に示していた移転日程との食い違いが目立っている。防衛局は市などに「移転時期は米軍の運用事項。日米で全体調整をしているが、米側の事情を踏まえないといけない」と理解を求めていた。(松本恭治)

(2018年3月23日朝刊掲載)

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