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オバマ氏の妹 ストロさん 広島叡智学園の委員候補 助言組織設置へ

 来年4月に広島県大崎上島町で開校する全寮制の中高一貫校「県立広島叡智(えいち)学園」を巡り、県教委が5月にも有識者による顧問委員会を設ける方針であることが24日、分かった。カリキュラム作りなどで専門性を生かして助言してもらう狙いで、規模は40人程度を見込む。オバマ前米大統領の妹マヤ・ストロさんたちを候補に人選を進めている。

 顧問委員会は、叡智学園の教育や運営をサポートする組織と位置付ける。カリキュラムの立案や教員となる人材の確保、学園の教育方針などの各テーマで、指導や助言をしてもらう。委員への報酬はない。

 関係者によると、候補者には国内外の平和や教育、経済などを専門とする大学研究者たちが浮上し、県教委が順次、就任を打診している。オバマ前米大統領の妹で米ハワイ大マツナガ平和研究所ディレクターのストロさんの就任が有力となったほか、過去のノーベル平和賞受賞者も候補に上がっている。

 県教委は、関係する委員に集まってもらうグループ会合を、各テーマごとに年1回程度開きたい考え。それぞれの専門分野を生かして、普段から個別の相談にも応じてもらう。

 アドバイスは、初代校長に決まった県教委学びの変革推進課指導主事の林史(ふみ)氏(46)たちが学校運営に役立てる。中学2年と高校1年のすべての生徒が参加する海外研修など、海外との交流事業への支援も期待する。

 叡智学園は来年4月に中学校が開校し、1年生40人を迎える。県教委はことし4月1日付で林氏を含む教職員27人を配置。海外の大学への進学資格「国際バカロレア」取得などの教育プログラムを用意したり、入学試験の方法を検討したりするなど、準備作業を本格化させる。(教蓮孝匡)

(2018年3月25日朝刊掲載)

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