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慰霊碑移設の旧制市立中遺骨 原爆供養塔に納骨へ

 広島市は29日、中区小網町の天満川河岸緑地にあった旧制広島市立中の原爆慰霊碑に納められていた遺骨を、平和記念公園(中区)の原爆供養塔に引き受けたと発表した。堤防整備に伴い、昨年10月、後身の基町高(中区)へ慰霊碑を移したため、管理する同高同窓会が市に依頼した。

 市によると、遺骨は約15センチ四方の骨つぼ二つ分で、名前や人数は不明。28日、同窓会の西林正樹会長(60)=安佐北区=たち5人が、供養塔納骨室で市の担当者たちに手渡した。

 同中では、小網町一帯へ建物疎開作業に動員された1、2年生が全滅するなど約370人が犠牲となった。1975年、同町の三光寺から天満川河岸緑地に慰霊碑を移した際にも、供養塔へ遺骨が納められている。(江川裕介)

(2018年3月30日朝刊掲載)

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