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オバマ政権長官のシンセキ氏 両祖父母は広島出身

■記者 小畑浩

 オバマ新政権で退役軍人長官に就任した日系三世のエリック・シンセキ氏(66)は、父方、母方の祖父母とも広島出身だ。母方のまたいとこにあたるユアーズ会長の根石義一さん(73)=広島県海田町=は21日、「広島ゆかりの閣僚として世界平和に貢献を」とエールを送った。

 根石さんは、ハワイの親族からオバマ政権入りの連絡を受けた。祖父の兄にあたる故石井義三郎さん夫妻は海田町から1901年ごろハワイに移住。その娘と広島市からの「新関」という移民の子が結ばれ、シンセキ長官が誕生したという。プロゴルファーのデビッド・イシイさん(53)はいとこにあたる。

 軍人の道を選び、陸軍参謀総長になったシンセキ長官はイラク戦争をめぐりラムズフェルド国防長官(当時)と対立するなどブッシュ政権のイラク政策に批判的だった。オバマ政権でイラク、アフガニスタン帰還兵のケアにもあたる組織のトップに抜てきされた。

 根石さんは毎年ハワイを訪れ、長官の家族と交流を続ける。本人は35年前に一度会っただけだ。「実直で家族思いという印象」と思い起こす。長官は広島に来たことがない。「祖父母の古里に足を運んでほしい」と願う。

(2009年1月22日朝刊掲載)

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