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艦載機移転の影響訴え 岩国爆音訴訟で口頭弁論

 米海兵隊と海上自衛隊が共同で使う岩国基地(岩国市)の騒音被害を巡り、周辺住民654人が損害賠償や米空母艦載機の移転差し止めなどを国に求めた岩国爆音訴訟の控訴審の第5回口頭弁論が18日、広島高裁であった。本人尋問で、井原勝介前岩国市長(67)たち5人が、滑走路の沖合移設後も続く騒音の深刻さや艦載機移転の影響を訴えた。

 井原前市長は、2010年の沖合移設について「騒音軽減などが名目だったが滑走路が広がり、基地の機能強化につながった。静かになった実感もなく、だまされた」と主張。今年3月に完了した厚木基地(神奈川県)からの艦載機移転で「騒音のレベルが以前より格段に上がった」とも述べた。

 他の住民も「騒音で眠れず、睡眠導入剤を飲む日もある」「ごう音でいらいらし、精神的苦痛を受けている」などと健康被害を訴えた。(渡部公揮)

(2018年5月19日朝刊掲載)

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