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ゲンが生きた舟入で扉絵展 原画など21点

 漫画「はだしのゲン」の少年誌連載時の表紙絵を紹介する「扉絵展」が、広島市中区舟入地区の舟入公民館1階ロビーで開かれている。作者の故中沢啓治さんが地元出身で、作品にも舟入が登場するため「功績を伝えたい」と同館が企画した。来月4日まで。

 1973年6~8月、週刊少年ジャンプに連載された13作品の扉絵の原画(複製)など21点を並べた。麦を手にしたゲンの笑顔が大きく描かれた連載初回のカラー扉絵もある。いずれも現在販売中の単行本には収録されていない。

 中沢さんは現在の舟入本町に生まれた。6歳の時、爆心地から約1・2キロの神崎国民学校(現神崎小)の校門付近で被爆。原爆で家族を亡くした体験を基に「ゲン」を描いた。中区の江波中1年山本陽菜さん(12)は「ゲンが舟入で育ったと初めて知った。戦争を二度と起こしてはいけない」と作品に見入っていた。(山下美波)

(2018年5月24日朝刊掲載)

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