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オバマ氏訪問 意義問う 広島 取材記者ら意見交換

 バラク・オバマ氏が現職米大統領として初めて被爆地広島を訪れて、27日で2年になるのを前に、訪問の意義を考えるトークイベントが25日、広島市中区のカフェ「ハチドリ舎」であった。現場を取材した新聞記者たち3人が訪問の成果や課題について意見を交わした。

 中国新聞報道部の水川恭輔記者(35)と朝日新聞広島総局の宮崎園子記者(41)、平和公園ボランティアガイドの村上正晃さん(25)が講演。水川記者は「被爆者が期待したのは米国が核廃絶へ行動を取ることだった」と指摘。一方、トランプ政権が核兵器の小型化を検討していることにも触れ「現政権では逆行の動きが出ている」と懸念を示した。

 村上さんは、オバマ氏訪問の際に強調された「原爆投下について米国は謝罪の必要はない」との考えを支持する日本人が増えていると指摘。「若者の中で原爆被害への理解が薄れた影響もあるのではないか」と危機感を訴えた。(永山啓一)

(2018年5月26日朝刊掲載)

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