×

ニュース

配備計画撤回 防衛省に要請 山口県内の団体など

 萩市と秋田市の陸上自衛隊演習場を候補地とする政府の地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画を巡り、山口県内の労組でつくる県平和運動フォーラムなどは8日、国会内で防衛省職員との意見交換会を開き、計画撤回を要請した。

 フォーラムの桝本康仁議長や秋田県内2団体のメンバーたち計6人が出席。「レーダーが発する電磁波による健康や環境への影響に懸念が広がっている。攻撃目標とされる心配もある」と指摘し、全国から集めた計画撤回を求める署名の一部を同省職員に手渡した。

 面会は冒頭を除いて非公開。出席者によると、同省職員は、萩市のむつみ演習場と秋田市の新屋演習場について「全国の演習場を精査し地域バランスなどから最適地と判断した」と強調したが、具体的な理由の説明はなかった。今後、住民に直接説明する場を設ける意向を示したという。

 署名は3月上旬から5月末までに計約8万1千人分を集めた。同省への提出分以外は、衆参両院議長への請願署名として、この日、趣旨に賛同する野党の衆参議員に渡した。桝本議長は「電磁波は農業に悪影響を与える懸念もある。計画撤回へ全国的な取り組みに広げたい」と話した。

 政府は、夏以降に現地の地質や測量調査などに入る考えを示している。

(2018年6月9日朝刊掲載)

年別アーカイブ